危険な外来種コレクション

アメリカネナシカズラ〜黄色くヒモ状に植物に絡みつき、生き血を吸い、爆発的に繁殖する要注意外来生物〜

河川などで、「誰やこんなところにラーメンをひっくり返したやつは!?」と憤りを覚えれば、それはアメリカネナシカズラかもしれません。

葉や茎が柔らかい植物に寄生し、大量の種子を産み出し、切っても切ってもそこから繁殖します。

wikipediaによるアメリカネナシカズラの特徴

「アメリカネナシカズラ(学名:Cuscuta pentagona)は、ヒルガオ科・ネナシカズラ属に分類される一年草の一種。
他の植物に吸盤で絡みついて成長するつる植物。寄生植物であり、葉緑素を持たず、葉も退化している。8-10月に白い花を咲かせる。

アメリカネナシカズラの分布と生育環境

wikipediaによると、

北アメリカを原産地とする。ヨーロッパ、アジア(日本を含む)、ロシア、オーストラリアに移入分布する。 温帯から熱帯の畑地、牧草地、荒地、河川敷、海浜などが生育環境である。他の植物の上に覆いかぶさるようにして群生している。日本では1970年頃に東京都府中市の多摩川付近で初めて確認された。現在では北海道から九州までの全国に定着が拡大している。輸入穀物や緑化用の植物種子に混じって非意図的に導入されたものと考えられる。
ジャガイモやナスなどのさまざまな農作物や園芸植物に寄生し、生育を阻害する。外来生物法により要注意外来生物に指定されている。


アメリカネナシカズラの独自研究

インターネッツにも、あまり情報はありませんでしたので、数年がかりで判明した生態、および、駆除方法などの検証をこのページにまとめたいと思います。

アメリカネナシカズラの発見

私が最初アメリカネナシカズラを発見したのは、近所の浜辺、美しいハマヒルガオの丘でした。海浜はみなさん「海はいいね」と楽しみにくるのですが、海は気持ちいいけどゴミを持って帰るのはめんどくさいのか、見事にみなさん、その場で食べて飲んだゴミやペットボトルは持って帰りません。そういうわけで、他人が捨てたゴミを拾って浜辺を清掃しているうちに「もう〜誰か知らんけど、こんなところにラーメン捨てていって!!」という光景が目に飛び込んできました。

この、黄色い(オレンジ色?)ヒモか、ラーメンみたいなのを、ポーンと捨てたような状態の植物が、恐ろしい要注意外来種・アメリカネナシカズラなのです。

鮮やかなヒモかロープのように絡みついた光景は、浜辺の美観を損なうばかりか、生態系をひっくり返しかねない危険性を持ち合わせていたのです。

アメリカネナシカズラのオーバービュー

ハマヒルガオに寄生するアメリカネナシカズラ

この痛々しい写真をご覧ください!
アメリカネナシカズラが、ハマヒルガオの生き血を吸っている様子です。黄色いヒモ状の茎はとてもベタベタしていて、絡みつく相手を常に探し、見つかるとぐるぐると絡みつき、植物の生き血を吸い、大繁殖をするのです。怖いですねぇ。恐ろしいですねぇ。

ハマヒルガオに絡みつくアメリカネナシカズラ
ハマヒルガオに絡みつくアメリカネナシカズラ

黄色いラーメンのような茎を切断しても、細胞から再生する!!

この植物の厄介なのは、黄色い茎を切断すればそれでおしまい、という駆除のスタイルが取れないことです。
何と、宿主にアメリカネナシカズラの細胞が残っていた場合、そこから再生し、容赦無く千手観音のごとく、再生してしまう点にあります。
また、とてもよくくっつくために、鳥やイタチ などにひっつき、生殖域を広げていきます。怖いですねぇ。恐ろしいですねぇ・・・。

除去後に、残っていた細胞から四方八方に再生するアメリカネナシカズラ

厄介なことに、こうなると、通常の状態よりも駆除が困難になってしまいます。例え葉っぱがちぎれても、そこにアメリカネナシカズラの細胞が残っていれば、ちぎれた葉っぱの水分を使って、次の宿主までアメリカネナシカズラは育つことも観察の結果判明しました。

ハマヒルガオに絡みつくアメリカネナシカズラ

どんどん伸びるアメリカネナシカズラ

wilipediaには体長50cmとありましたが、1m近く伸びた個体も見たことがあります。
写真は立体感がおわかりにくいかと思いますが、テトラポットをよじ登り、次なる宿主を求めて伸び続けるアメリカネナシカズラです。
この先に何らかの植物があった場合は、そこに次なるコロニーを形成し、翌年の大繁殖に繋げるのです。

ハマヒルガオに絡みつくアメリカネナシカズラ

アメリカネナシカズラの花

ある程度伸びたアメリカネナシカズラは、次にこのような肉塊をつけます。
この塊は最大3cm程度まで、どんどん大きくなり、開くと多くの花がびっしり詰まっている、という流れになります。

アメリカネナシカズラの花

上が膨らんだ肉塊、下が開いた状態です。

アメリカネナシカズラの花

無尽蔵に伸び続けたアメリカネナシカズラの状態です。幾重にも重なっていますが、これは、同時に恐ろしいことに、無数の花と共に、無数の種子を生み出すことを意味します。

アメリカネナシカズラの花

アメリカネナシカズラの花です。直接これが種子を形成します。

アメリカネナシカズラの花

1つの種子、あるいは細胞の断片から、次々に繁殖域を広げる様子

写真では小さくわかりにくいかもしれませんが、1つの種子、あるいは断片から再生し、このように次々に隣の植物へと繁殖域を拡げます。

アメリカネナシカズラの花

アメリカネナシカズラの種子と発芽

これが昨年大繁殖した後の、土壌です。写真はかなり手やガスバーナーで駆除したあとなのですが、それでもまだまだ幾層に渡り、種子が重なっている様子がわかると思います。
中央には2つ、発芽したてのものがあります。これが伸び、金利に何らかの植物があった場合は粘着力によって吸着、栄養を吸い取り、大繁殖を繰り返します。
発芽したアメリカネナシカズラを摘み取っても、一度花を大量につけられると、その土壌はもう徹底的に焼き払うしかなくなってしまいます。怖いですね。恐ろしいですね。

アメリカネナシカズラの種子と発芽

アメリカネナシカズラの駆除

基本は、一帯を焼き払うしかない

徹底的かつ執拗な駆除を行うしかないのが、アメリカネナシカズラの恐ろしいところです。
前述のように、細胞が宿主に残っていると、そこから千手観音のように再生してしまいます。>忘れた方用のリンク

細胞が宿主に残る様子を完全に駆除するのは困難で、通常に駆除するよりも厄介な状態になりますので、宿主の植物ごと抜き去ることが大事です。
さらに、大量に種子が残っている場合は、狩り取っても狩取っても、多層レイヤーの種子が次々発芽しますので、昨年大繁殖を許した土地は、焼き払うしかありません。

グリホサートの効果については研究中です。

グリホサートカリウム塩液剤を含有する除草剤を、適量、スプレーでアメリカネナシカズラだけにかけることにより、宿主へのダメージを最小限に押さえたまま、アメリカネナシカズラだけを駆除することができた例もありました。これは今後のアメリカネナシカズラ対策、日本の生態系保全の手段としては、希望の光かもしれません。
ただし、この写真のように完全にコロニーを形成されてしまった場合は、困難であると共に、ハマヒルガオの場合は地下茎でつながってますので、一帯のハマヒルガオを壊滅させてしまう可能性すらあります。
この辺りは、宿主の特性に合わせた対応をしていくことが必要です。

アメリカネナシカズラの駆除

多くの1年草には有効

ハマヒルガオの場合は使用が困難ですが、次の写真がグリホサートをかけた様子と使用後です。残念ながら宿主となる植物が小さく、アメリカネナシカズラのコロニーが完成していた場合は、宿主もろとも死んでもらうしかなくなってしまいます。
環境の保全にはバランスが必要です。ここで宿主もろとも駆除してしまわない場合は、周りの植物に、長年にわたりダメージを与えると共に、鳥などにより、アメリカネナシカズラの生育域を無限に広がることを許し、ひいては農作物にも致命的な被害を与えることになるのです。

アメリカネナシカズラの駆除

駆除方法まとめ

主に下記の方法にて、年単位での活動が必要です。

引き続きアメリカネナシカズラの情報はupします。

その他、判明した情報については、ページを更新して参りたいと思います。みなさんで力を合わせて、アメリカネナシカズラを日本から殲滅しましょう。
在来種のハマヒルガオを守るためにも、私はアメリカネナシカズラと今後も戦います。

アメリカネナシカズラの駆除